白髪染めの前に「パッチテスト(皮膚アレルギー試験)」が必要なことをご存知でしょうか?
白髪染めヘアカラーにはアレルギー反応を起こす成分が含まれているため、白髪染めの前にパッチテストを行いアレルギー反応がないかをチェックします。
今まで白髪染めをしていて「痒くなって事がない」「発疹が出たことがない」という方でも、体質や年齢の変化によって赤みが出ることもあるのでアレルギーが出たことがない方でも、自分で白髪を染める前にパッチテストを行うのが理想です。
ここではパッチテストを詳しく知りたい方にパッチテストで気になることを紹介していきます。
パッチテストをしないことによるリスク
白髪染めやカラー剤によるアレルギー発症報告は全国年間で200件ほどで、白髪染めやカラー剤が使用されてる数に対しては少ない結果となっております。
しかし、人によっては白髪染めでこのようなことが起きる可能性はゼロではありません。
- 首筋まで真っ赤に腫れ上がる
- 顔全体がむくみ赤く発疹が出る
- 嘔吐や頭痛などの症状が出る
数百円の白髪染めが原因で、病院に通うということもあるのです。本当にひどい場合は、アナフィラキシーというショック症状が出て呼吸困難になる可能性も!?
パッチテストが必要な場合は少し手間でもパッチテストは行うようにしたいところですが、今まで全く症状が出たことがなく自分の周りでも腫れたなどは聞いたことがないというケースが大半のため、多くの方はパッチテストをせずに白髪染めをしているのが現状です。
白髪染めの前になるべくパッチテストをしましょう
例えば20歳の頃から髪を染め始めたとします。そこから人生が60年続いたとして80歳で人生が終わるとします。
ヘアカラーや白髪染めのサイクルは平均1ヶ月~2ヶ月に一回の場合、一生のうちに約720~1440回カラーをすることになります。この間に体質が変化し、アレルギー症状が出る可能性は十分あり得ると言えるでしょう。
女性の場合は月経周期の状態によっては「いつもは大丈夫だったのに今回は痒い」というケースもあります。
「美容室でいちいちパッチテストするのは面倒」という方でも、家庭用の白髪染めは誰がやってもしっかり染まるよう、薬剤が強め設定されているケースがあるので、お家での白髪染めではパッチテストを行うようにしましょう。
パッチテストが必要な白髪染めと不要な白髪染めの違い
よくある白髪染めヘアカラーには「ジアミン色素」と呼ばれるアレルギー反応を起こしやすい成分が含まれており、この色素が発疹の元となります。
逆にこのジアミン色素以外で染める白髪染めであればパッチテストは不要という場合が一般的です。
パッチテストが必要ない白髪染めの種類
ジアミン色素で白髪を染めるタイプ以外の代表的な白髪染めは以下のような種類があります。
- ヘナカラー
- トリートメントカラー
- ヘアマニキュア
- シャンプーカラー
- その他、お出かけ前の白髪隠しの類
次にそれぞれの特徴を紹介します。
ヘナカラー
ヘナの葉を原料に使用した植物由来のカラー剤。アレルギー源を含まずピリッとした感じやカユミがないのが特徴です。主に60代以降の女性に人気となっています。
使用する際や爪や肌などに付着しないよう注意しましょう。一度つくと洗ってもなかなか取れないので使用する際には手袋やケープなどは必須です。
白髪染めトリートメント
トリートメントと白髪染めが同時にできる人気のタイプです。一気に髪を黒くすることはできませんが、髪を傷めず補修しながら暗くしていけるのが魅力。
白髪染めの匂いやピリピリする感じが苦手な方は、まずは普通の白髪染めで我慢して染め、カラートリートメントで色持ちを良くしてなるべくスパンを長くするという使い方をする方もあります。
白髪染めヘアマニキュア
白髪染めヘアカラーが髪の毛の内側まで暗くするのに対し、マニキュアは外側を満遍なくコーティングすることにより髪を暗くします。色持ちはあまり良くありませんが、トリートメントタイプと同じく髪を傷めにくいという特徴があります。
白髪染めシャンプー
シャンプーに色素が入っており、洗うたびに白髪へ色素が入り込み髪を暗くするという白髪染めです。ただし、発色はあまり期待できません。すでに染めた髪の退色予防やカラートリートメントの補助として捉えておくと良いでしょう。
美容室はパッチテストを行わないの?
美容室でパッチテストなんてされたことないけど、美容室はパッチテストが不要な白髪染めなの?
美容室では来店されて2~3時間で施術完了させるのが基本です。そのため、本来であれば行うべきですが48時間、最低でも24時間ほどかかるパッチテストを実行できないのです。
そのため美容室によって初来店の方には「施術内容によってアレルギー反応が出て診療の必要が出ても責任は負いません」という内容の誓約書にサインしてもらう場合もあります。
美容室で白髪染めやヘアカラーが不安な場合
アトピーやアレルギーがある方は、美容室では基本的にパッチテストを行ってくれないことを覚えておきましょう。特に初めての場合であれば、パッチテストを事前に行ってもらうのが安全です。
このように伝えればOK!
- 電話で「パッチテストを行ってから施術をしてほしい」と伝える
- 1度目の来店で白髪染めを腕に塗ってもらい、OKであれば正式に予約する
自宅でのパッチテストの方法
自宅で白髪染めを行う場合は、商品の説明に従いパッチテストが必要であればパッチテストを行いましょう。通常手順も記載されていますが、自宅でパッチテストを行う場合は以下の手順で行うことが一般的です。
- 使用する白髪染め液を真珠~コインくらいの大きさで載せる
- 液を二の腕や肘の裏付近に付着させる。綿棒を使うと塗りやすい
- 20~30分で一度、症状が出ていないかチェック
- 液が落ちてしまわないよう、塗ったところに防水の絆創膏などを貼る
- 48時間ほど様子を見る(24時間ほどでほぼ結果は出る)
- 何事もなければ白髪染めを初める
なぜ2回チェックするの?
2~30分間で一度チェックをするのはアレルギー反応が早く出る可能性もあるためです。塗ってすぐに反応が出る方もいれば、塗ってから2日近く経たないと出ない方もいるため時間を空けて二回確認します。
以前にパッチテストをした場合でも再度チェックが必要?
カラー剤によるアレルギー反応は、いつ誰が発症するかわからないものです。そのため、以前やったことがあっても白髪染めをする48時間前にはもう一度行うことが推奨されています。
パッチテストで注意したいこと
液を腕に塗っている間はその部分に水や汗が流れないよう注意しましょう。パッチテストが正しく行えない可能性があります。
パッチテストで反応が出た場合の対処方法
万が一塗ったところに痒みや赤みが出た場合は、すぐに洗い流すようにしてください。赤みやかゆみが酷い場合は医療機関へ行くようにしましょう。
白髪染めのパッチテストのまとめ
本来必ず行うべきテストなのですが実際に症状が出る人がごく稀なこと、パッチテストが白髪染めを使う方々へあまり認知されていないこと。これらが理由で実際に行う方は少ないのが現状です。
しかし、綺麗になるために使った白髪染めで頭皮や肌に湿疹が出てしまってはもとも子もありません。本当にいつアレルギー症状が出るかはわからないため、特に体の弱い方は白髪染めのたびに行うのがベストです。
アレルギー反応が心配な方はもちろん、過去に赤みがやかゆみが出たことがある方は、髪の毛に使用する前に必ずテストを行うように心がけましょう。
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